10月2日の会見にて新たに発表されたジャニーズ事務所の新体制。
会見では、
「ジャニーズ事務所」が「スマイルアップ」という名前に社名変更し補償会社になったこと、
所属していたタレントは新たに個人あるいはグループで事務所を立ち上げ、東山とイノッチが社長、副社長を務
めるエージェント会社(名前は募集中)とエージェント契約を結んで活動する
といったことが発表されました。
今回は、その中で発表された「エージェント契約」についてわかりやすく解説していきます!
1分でわかること
・ジャニーズが新たに打ち出したエージェント契約とは
・これまでの体制とは何が違う?エージェント契約のメリットとデメリット解説
・エージェント契約の方が今後のジャニーズタレントには向いている理由
【1分でわかる】ジャニーズ新体制のエージェント契約をわかりやすく解説。
早速ジャニーズ新体制のエージェント契約について解説していきます!
タレントと事務所には「マネジメント契約」と「エージェント契約」という大きく2つの契約方法があり、
これまでのジャニーズタレントはジャニーズ事務所と「マネジメント契約」を結びながら活動をしてきました。
日本のテレビなどで見かける多くのタレントやアイドル、芸能人のほとんどがこのマネジメント契約です。
対するエージェント契約は以下のような内容になっています。
マネジメント契約に比べて、個人がやらなければいけない業務や負う責任が大きく、逆にいえば事務所所属という縛りがなくなるので、仕事の幅が広いという特徴もあるんです!
契約の仕組みについて図でわかりやすく見ていきましょう!
【図解】エージェント契約をもっとわかりやすく
エージェント契約
所属という形ではなく、手数料を払いエージェント会社に業務を依頼する形で、ギャラ交渉やテレビ局や制作会社から仕事をもらってきてもらう。
実際の手数料の金額については会見で発表はありませんでした。
Wikipediaの情報によると、交渉で決まったギャラの10%〜20%ほどが相場だと言われているようです。
ちなみに下が、従来のジャニーズタレントが結んでいたマネジメント契約の内容を図解したものです。
芸能事務所に所属する代わりに、芸能活動以外の業務を全て請け負ってくれるというありがたいシステム。
芸能事務所に所属している場合は、事務所側とタレント側でギャラを折半する形で報酬が決まります。
なんかマネジメント契約の方がメリットが多そうではないか?
という意見もあると思うので、エージェント契約のメリットとデメリットについて紹介していきます!
ジャニーズタレントがエージェント契約をした場合のメリットとデメリット
エージェント契約には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
既にジャニーズ事務所で活躍し、実力も知名度もあるタレントからしたら、エージェント契約は報酬も増えるし、やれる仕事の幅も広がるし、従来からの縦の繋がりからも解放されるという点でメリットが大きそうです。
実際に会見では、東山紀之が、
会社に縛られず、自分自身で活躍の場、方向性を決める。
と、タレントの自由を考慮している発言しています。
デメリットとしては、スケジュール管理などはどうにかなるとして、トラブル対応という点でデメリットが大きいように感じます。
タレントに熱愛トラブルはあるあるですが、事務所に所属していない以上、もみ消しや密会理由に事務所との打ち合わせという鉄板理由を使えません。(密会しなきゃいい話なんだけど)
また、些細な炎上ごとでもマネージャーほど世間の火消しになれていないタレントが対応すると油を注ぐ事態になりかねません。
実際の例で言えば、ジャニーズ時代にやんちゃしまくっていた手越は独立後、YouTuberになり日本人最速で100万人を突破しましたが、
その後、炎上系のヒカルと絡み出した途端再生数が激下がりして、その後軌道修正するも、人気減少は止まらずオワコン化したといったことがありました。
些細な炎上ごとでオワコンするなんてことは珍しい話ではないですし、最近では、週刊誌によってあることないこと書かれる時代、このあたり、個人がどれほど対応できるのか心配ではあります。
場合によって元ジャニーズのオワコンタレントが大量に出て「やっぱりジャニーズがマネジメントしないと無理じゃん?」的な風潮になる可能性も十分に考えられます。
ジャニーズタレントはエージェント契約の方がメリットが多い気がする
エージェント契約のメリットとデメリットを理解した上で、今後ジャニーズタレントはエージェント契約の方がメリットが多いと個人的には考えています。
理由は以下の2つです。
・ジャニーズ事務所とのマネジメント契約は折半比率がタレント不利すぎるから
・事務所との所属関係ない方が世間受けがよく再スタートっぽい
マネジメント契約時代の折半比率が不利すぎたから
エージェント契約の方が良いと思う1つ目の理由が、
上でも書いた通り、マネジメント契約上で支払われる報酬は、事務所とタレント側の折半で決まるんですが、
この折半比率が、ジャニーズ事務所とタレント側であまりにも差がありすぎるんです。
2023年9月に週刊誌文春が「ジャニーズ事務所の契約書内容」といった記事には、以下のような内容が明記されていたと報じられています。
・芸能活動によって第三者から取得する報酬等は必要経費として50%を控除
・その後50%をジャニーズ事務所の報酬し、同じく50%をタレントのし報酬をする
・タレントがグループの場合は、構成人数按分した金員とする
参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/3cd1ed9fb64053a06abdec8b203479de73d6b5a3
つまり、
100%ある報酬のうちの50%を必要経費として取られた上で、残りの50%の25%を事務所が、もう25%がタレントに入るという契約なんです。
報酬の4分1しかタレントには入らない計算になります。
また、グループでの活動の場合、按分となるので、5人グループの場合は報酬は25%の5分1で5%となるわけです。
5人グループの番組出演料100万だとしたら、1人のタレントに入る報酬は5万って感じ。
これらの契約内容について、芸能記者は、
ジャニーズ事務所の折半比率は常識の範疇を超えており、経費を含めても6割というのが一般的
と取材に答えており、一部ではそんなジャニーズタレントたちを「契約奴隷」なんて言い方をしているライターたちもいるんだとか。
過去に、お笑い芸人たちは9割近くの報酬を事務所に取られるみたいな話が上がり話題になったことがありますが、吉本興業が最近になってエージェント契約を導入したのも、そういったタレント側と事務所側の折半問題が指摘されたからなのではないでしょうか。
当時、折半関連で指摘を受けた際、ジャニーズ事務所は「契約内容に関するコメントは差し控える。時代に合わせてアップデートさせていく」と答えているんですが、
今回のエージェント契約という新体制の打ち出しは こういった背景のもと行われた可能性が高そうです。
縦の関係、忖度がないため世間受けが良い
これまで、ジャニーズ事務所という巨大組織の力は、タレント業界を超え、音楽番組やテレビ局、報道機関にまで蔓延っていました。
ジャニー喜多川の性加害がこれまで表沙汰にならなかったのも、タレントの活動の場であるテレビ報道機関などを事務所側が権力で差し押さえていたからなんですが、
そういった体制は結果として、事務所のみならず、タレントの信頼も下げてしまいました。
ニュースZEROで櫻井翔がジャニー喜多川について触れないことで炎上した件がわかりやすい例ですね。
エージェント契約であれば、タレント側と事務所側に主従関係はないので、従来のような「忖度関係」や「言いたいことを言えない」みたいな縦の関係はなくなりますし、
なにより、事務所に所属していないという形そのものが、世間的に見てクリーンである印象を植え付けることができると考えられます。
ジャニー喜多川の性加害で批判を浴びている古参ジャニーズタレントにとっては、再スタートを切る方法として世間受けも良く、メリットが大きいのではないでしょうかね!
新たに打ち出されたエージェント契約がうまい具合に作用するのか、今後も注視していきたいと思います。
それでは今回はこの辺で。
最後まで読んでいただきありがとうございました!